介護と外食のお仕事

  現在アルバイトをやっています。1つは介護で1つは外食です。外食産業のお仕事は本業でもあり、毎年クリスマスの繁忙期は「どこかの現場に居たいタイプ」でもあり、各所でお手伝いさせてもらうことがあります。今年は秋ごろに募集の出ていたお店に新たに混ぜていただき、10月頃から予約の多い週末のランチタイムを中心に出させてもらっています。

 介護の方は別の畑になりますが、たまたま7月から受けてきた初任者研修の流れで、たまたま午前だけ入れる現場のお仕事が目の前にあり、関わることになりました。午前に「外食」のお仕事が入ることは滅多にありません。時期的に時間的にも両立が出来そうで、思い切って入りました。座学を聞きながら現場がみれるのはとても良いことです。

 「アルバイト」そのものは、昨年頃から一歩踏み混んで取り組んでいる案件ですが最初は少しハードルがありました。学生の頃は慣れ親しんだ「アルバイト」、でも久し振り過ぎたので「貼紙」を見ても、ノックしてドアを開けるのにはとても勇気が要りました。

 介護と外食のお仕事には共通点が多いと感じます。例えば外食で学んできたお客様に目を向け、「見る」ではなく「看る(手にとって目でみる)」ということや、一歩先を行くサービスや声かけなどはまさに、介護の現場でも同じです。

 声の大きさや、TPOに合わせた声のトーンも然りです。しっかりと届く声はどちらの現場でも喜ばれます。お店では「いらっしゃいませ」、介護の現場では「〇〇さん、おはようございます」とウェルカムの言葉自体は変わりますが、「言う」のではなく「伝える」という点は全く同じです。

 先日レストランで「足元お気を付けください」と高齢のお客様をご案内しながら、ふと介護の現場での同じシーンを思い出しました。介護の現場では足を踏み出すより先に、手すりをご案内します。時には視力が弱まっている利用者さんもいますので、私が手すりに触れ「ここです、ここです」と自分の手の動きも混ぜながら、手すりの場所を伝えます。そして利用者さんがつかまる所に手が届いたのを確認してから、足を踏み出していただきます。その結果、安心して一歩進むことができるのです。

 安心して前に進める、安心してこの空間で過ごし食事ができる。「安心」というキーワードはどちらも全く同じです。私は上手には出来ていないことの方が多いです。どちらの現場でも「スマート」「スムーズ」とは程遠いと自覚があります。まずそれを言っておかないと、いけないと思います。その上でにはなりますが、やはり勉強になります。不器用であっても「安心」をキーワードに目線と気持ちを配ると、自然な行動と自然な言葉が後からついてくるように思います。また色々なお仕事をしてみると「外食」という仕事が、別角度から俯瞰して見えてくる部分も多く、それもまた良いことのように感じています。

 年末に向け、思った以上に忙しく立ち振る舞っておりますが、腰を悪くしたり風邪をこじらせないように自己管理をしながら大晦日まで走れるようにと思っています。


國井直子official

広げる×広がる 人と食と好きなコト

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