介護について考えること

 「介護」という二文字、会話やテレビで多く使われる言葉になりました。国会でも外国人労働者受け入れ等、介護に関連する議論が毎日行われています。議論というか言葉が飛び交っているだけにも近いですが、人手が足りず海外からの労働力の受け入れを増やし、まず「介護」に優先的にそれをあてようということ。

 最近この業界に少し関わって(ほんの一日に何時間かの関わりですが)、見えることは相当に増えました。また介護を受ける高齢者の方から教えてもらうことも多いです。そして必ず人は老いるというのを、目の当たりに見て実感しています。

 先日鹿児島県の「風の舞」という高齢者施設で亡くなった方が続いたこと、またそれが介護スタッフ全員退職直後であったことなどが報道されました。記者の聞き方や報道内容に触れ、大人の中で「介護」の実際を理解している人がどれだけいるのか疑問でした。

 「特別養護老人ホーム等でも受け入れられずどこにも行き場のない人をみている」という施設側の言葉、実際そうではないかと思います。行き場のない人は多いだろうと思います。「介護」については、大人になってからの義務教育制度が要るのではないかと心底思います。「トイレ」と「お風呂(体の清潔保持)」に関して一人では出来ない方と、1週間でも、2泊3日でもよいから共に過ごし介助を体験してみてからでないと、議論するのこと自体が不可能のようにも思います。老いは長生きすれば全員が通る道、その現場を体験して損はないようにも思います。

國井直子official

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