横浜「梅林」 (服部嘉一さんが働いているお店)

 今年の春、調理師免許を取得された服部嘉一さんが働いている「梅林(住所:神奈川県横浜市中区吉田町52)」に行ってきました。60年以上の老舗です。

 服部さんは私よりも、人生の大先輩。就職には苦労されていたように思います。実は一社、ちょうど探されている会社があったので紹介の紹介でご案内し、面接もしていただいたのですが入れませんでした。その後ご自身でタウンワーク(就職情報誌)にてこちらのお店を探されたそうです。

 料理長(三代目店主)の山下さん「まずはアルバイトでやってみたら」とした上で「出来そうであれば、入れば良い」と提案されたそうです。「本人もやってみないと分からないだろうと思ったし、結果、真面目で頑張ってくれそうだと思った」と。本当によかったです。

 お部屋で山葵をすりおろすというオペレーションがあります。服部さんが来てくれました。「キッチンの中にずっと入っているのではなく短い時間でもこうしてお客様と顔を合わせられるのは嬉しい」と服部さん談。一日で座る時間がゼロ(まかないでも座らない)とのことで、膝がおれるのは実はこの時だけとのことでした。今どうかとたずねられれば「今はとにかく必死です」ということでした。短いこの時間に「必死」という言葉を笑顔で何度かおっしゃったように思います。頭がさがります。私も調理師免許を社会人になり何年か経ってから取得しました。取得後、日本料理の現場に入りました。親方には「(10代とかで現場にきたわけじゃないのに)必死さ、無いな」と言われたのをこの日、久々に、そして鮮明に思い出しました。お恥ずかしい話ではありますが、私にはその時の思い出と一緒に、服部さんの頑張りがひしひしと伝わってきました。

 ひとつずつのお料理、椀をあけたときの「出汁の香り」や、木の芽焼きの「串打ちのあと」が印象的です。鰻の朴葉蒸しの結び目にも、丁寧なお仕事のひとつずつを感じます。また寄りたいお店です。


(以下、本日いただいたお料理)

▼若草豆腐

▼あおりいか、鰹、関あじ

▼あさり真丈(いろんな漢字がつかわれます)

▼鱒の木の芽焼き

▼うなぎの朴葉蒸し(看板メニュー、お土産購入も可)

▼ほくほく(湯気が見えますでしょうか)

▼抹茶ぷりん

▼れんこん餅

▼みずみずしい


 

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