「音声障害とリハビリ」レビット順子先生 特別授業

 武蔵野大学の特別授業を聴講して参りました。武蔵野大学客員講師のレビット順子先生(テキサス州立女子大学 コミュニケーション科学 教授)が登壇されました。私の父が下咽頭癌で失声したことがきっかけで興味がありました。この授業が有ることは、服部栄養専門学校の卒業生で現在言語病理士の勉強のためにこの大学へ通う生徒さんから教えていただきました。

 聴講する人のほとんどが武蔵野大学で言語聴覚士を目指す学生さんです。180分の内容は専門的なことも含め、患者さんとの向き合い方等レビット先生の具体的なご経験も加えて語られました。これからこの仕事に就くことを目指す人たちの礎となる内容でした。

 私にとっては声帯の動きが動画で見ることが出来、咽頭にポリープが出来た場合と癌が出来た場合の違いの画像、話せなかった人が訓練でどう変化していったかの音声を聞くことが出来たこと等が大変よかったです。そして先生のいきいきとした180分の登壇に、励まされた部分もありました。行ってよかったです。リハビリに取り組む方の発声練習では、少しでもよい発音があれば褒める、小さな良いところを見つけてそこをきっかけに上手になっていくように導かれているという話が印象的でした。

 父の現状と課題は「大変なリスクを負って12時間の手術を受ける決心をしたが、思った以上に後遺症がひどくなかなかイメージしていたように元気にならない」ということです。気持ちはICUから出てきた直後の方が前向きであり、退院して家に居る今の方が空気も重くなっているように感じています。今日の講義も一緒に行けたなら、どんなに良かっただろうと思います。でも5駅先の姉の家に遊びに行くのも体調を気にして躊躇している現状では、片道1時間半の電車とバスはやはり無理だったかもしれません。同じ病気で頑張っている人との交流や、交流がなくてもそういう方々のリハビリの姿と発声の変化を見聞きできる場を少しでも早めのタイミングで作れたらと心から思います。

 1カ月で8キロほど、父は随分痩せました。レビット順子先生のようなとにかく元気で私とは違うトーンで明るく「大丈夫、大丈夫」と言ってくれる人を、早く見つけなければと思います。

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