「ペーパーシティ」映画鑑賞 ~ 戦後78年 ~

 2023年(今年)が戦後何年なのか、即答で正確に答えられる日本人はどれくらいいるでしょうか。私自身も含めて意識がうすいだろうと思います(個人の主観です)。

 友人の石田裕人さんからお声がけいただき「すみだのまちの映画館」主催の映画上映会に参りました。この日上映された作品は「ペーパーシティ」。このタイトルは 「まるで紙のように無残に焼き払われた東京下町を形容したもの」だそうです。東京大空襲をあつかったドキュメンタリー映画です。 監督はオーストラリアのメルボルン出身、エイドリアン・フランシス氏。2014年から2021年までの7年間をかけ本作品を作られたそうです。

 上映会後にゲストトークが催されました。監督のお話を直接うかがえる貴重な時間でした。その中で「返す言葉もないな」と思ったことは、この映画つくりのきっかけとなったエピソードです。映画「フォッグ・オブ・ウォー」を監督が観た際「東京大空襲でも一晩で10万人が亡くなっている、、にもかかわらず日本人の知り合いと話しをしても周りがそれについてあまりに知らなさ過ぎる」と感じたこと。もし自分の国や自分の住んでいる場所で同じこと(一晩で10万人が亡くなる)(しかも人災で亡くなる)が起きていたなら、自分たちのアイデンティティにもっともっとその事が残り刻まれている、そしてそうあるべきではないかと。でも「なぜだか東京は違う」これがきっかけ。わたしも本当に知らなすぎる一人だと思います。声を大にして(知らないこと)を言うことでは決してないですが、でも今日の映画を通して少し触れることができたように思います。

 映画に出演していらした3人の方が映画の完成を待たずして既に亡くなっていたことは残念でした。でもこういった形で残り、この先も残っていくことが素晴らしいことだとも思いました。写真は壊れたスマホでどうにか撮ったものです。鮮明ではありませんが載せます。壇上の写真で監督の左手隣り座っていらっしゃる方(向かって右端)は、映画に出ていらした故・星野弘さんの奥さまです。時間があればお話ししてみたかったです。エイドリアン・フランシス監督とは上映後に「観れてよかった」という感想をお伝えし写真を撮っていただいたものです。ありがとうございました。

 行ってよかったです。石田さん誘ってくださって本当にありがとうございました。

國井直子official

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